2006年4月13日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十二日】労働者党(PT)幹部党員らが犯罪組織を構築した罪で起訴されたことを受け、野党は、起訴がルーラ大統領の弾劾要請につながるとの見方を強めた。
自由前線党(PFL)下院リーダーのマイア下議は「行政府による立法府の買収が行われたのに何ら対応しなかったことが、大統領の責任問題につながるのは間違いない」と述べ、大統領の弾劾に賛成の立場を示した。「管理人コスタ氏の口座開示という違法行為が再びなされた。大統領が関与したことはまちがいない」。しかし、各党は弾劾を要請できず、ブラジル弁護士会(OAB)などの社会団体が行える点に触れ、今がその時だと訴えた。
ベルゾイーニPT党首は起訴の内容に加え、大統領の弾劾を求める野党に対し反発、政党間の問題への口出しだと、弾劾要請を検討しているとみられるOABを批判した。野党の攻撃は十月に実施される大統領選をにらんだものに過ぎないと同党首はみている。
元PT党員のガベイラ下議(緑の党=PV)は、下院本会議で議員権はく奪を逃れた議員らの汚職の立証と懲罰が優先事項で、大統領が裏金システムを知っていたのは明らかとしながらも、弾劾要請は現段階では不要とみなした。