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押収品をどうしよう?=処分遅れ、倉庫にあふれる

2006年4月14日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙九日】連警では今、押収した密輸品や偽造海賊版商品などの収納に頭を悩ましている。押収品が急増して倉庫に入り切れないでいるのだ。サンパウロ州ではサンパウロ市近郊に八カ所の専用倉庫を有しているが、立錐の余地もない程になっており、さらに新たに二カ所を新設することになった。
 連警では昨年、全国で六億一〇〇万レアル相当の不法商品を押収した。サンパウロ州のみで一億二四三〇万レアル相当だが、トップはパラナ州とサンタ・カタリーナ州の合わせて二億三一〇〇万レアル相当となっている。パラナ州ではフォス・ド・イグアス経由パラグアイからの密輸だが、サンパウロ州では南アジアからのものが多い。
 押収品は競売や破棄処分となるほか、公共施設への寄付となるが、官僚主義による手続きの遅れと、裁判所の許可遅れで遅々として進まず、これが倉庫を満杯にする原因となっている。中には二十年前に押収された密輸車が現在もホコリを被って倉庫に寝ているケースもある。
 サンパウロ州では年六回の競売が建前となっており、一回につき二〇〇万レアルから三〇〇万レアルの売上げとなり公庫の収入となるが、前述の理由で実現が遅れている。押収品の三分の一が裁判所の許可待ちとなっている。全国では昨年、三一%が競売に付され、四億四七六〇万レアルの財源となった。二三%は破棄処分となった。これらはすべて海賊版不法商品だった。
 押収品が急増したのは昨年二月に連警内に新設された不法商品押収部署の成果だ。昨年は五十八回にわたる急襲作戦が展開された。なかでも大規模だったのはサントス港の水際作戦で、八八〇万レアル相当を押収した。またサンパウロ市内の商店ではカメラなどの密輸品を三〇トン、トラックで十六台分を押収した。