わが家の今月初めの電力料金支払い分の、純消費は二百八KW、料金五十九・七三レアル、請求されたICMS(商品流通サービス税)は二十一・六二レアル、料金に対して三六・二%であった。比較するものはないが、驚くほど高い、というのが実感である▼驚いていたら、最近伯字紙にブラジルの総税金の国内総生産に(GDP)対する比率が三八・九%だと報道された。国際通貨基金(IMF)とカンピーナス大学のエコノミストたちの調査による数字だ▼時価総額の低い住宅に住んでいると、土地家屋税は免除されるし、低所得者の所得税は確かに無税となる。それはありがたいのだが、ここでブラジルは案外税金が安い、と思うのは錯覚である。電力消費代金にかかってくる税金のように、文句なしに支払わねばならないものが多いのだ▼ICMSは私たちが毎日消費している食料品はじめ日用品に漏れ無くかかっている。つまり、生活していく上で逃れられない▼さて、ブラジルで徴収される連邦、州、市の税金総額のGDPに占める割合が、先進国の平均を上回ることもわかった。総生産に対する税金の比率は、おおむね先進国の方が高く、発展途上国は低いとされる。調査したエコノミストたちは、先進国並みの比率で税金が高いにもかかわらず、国民は報われていないと暗にいっている▼どうやら、将来も、政権が変わっても、状況の変化は望めないことから、私たちは高い税金とともに暮らしていかなければならないようである。(神)
06/04/14