これは、特に比較的高齢の読者に問いたい。あなたならどう思うか、と▼高齢者に楽しく充実した日々を過ごしてもらおう、という趣旨で、定期的に集まって活動している団体(グループといってもいい)があるとする。ある日、ある活動で参加者の一人が倒れ、ケガをした。そのグループは、他聞をはばかり、あるいは、ケガをした人に配慮し、その事実を発表するのを避けた▼他聞をはばかるのは「もしかして、グループに悪いウワサが出たりしたら、今後に差し支える」の理由からだ▼問いたいのは、ここである。そのグループが悪意をもってケガをさせたのでなかったら、ありのままが世間に知られても一向差し支えがないのではないか。高齢者なのだから、ケガをする当事者になるかもしれない、あなたならどう思う?▼最近、あるグループでさきのように事故が発生した。本紙に掲載しようとしたら、差し支える、というので、名指して活字にするのをやめたことがあった▼高齢者は、毎日の単調な暮らしにアクセント(強調する点)をつけようと、グループの活動に自ら選んで参加する。素晴らしいことだ。自身の身体能力に自信がある人も、ない人もいるかもしれない。人に勧められての参加であっても、分別のある年齢なのだから、生じたことは受け入れるつもりであろう。それでなくては参加できない▼というわけで「高齢者によかれ」と活動を企画し、人を集めているグループは自信をもって、対世間広報はガラス張りにつとめたらいい。(神)
06/04/19