長寿4地域に集まる注目=中に日系コロニアも=秘訣は仕事、運動、食事=年々上昇する平均寿命
2006年4月21日(金)
【エポカ誌三月十三日号】平均寿命が年々上昇しており長寿社会となっているが、ブラジル人のそれが七十一歳八カ月十二日となっている。一九四〇年では四十五歳五カ月と人生五十年にも満たなかった。その後上昇を続け八〇年には六十二歳となった。日本人は女性が八十六歳、男性が七十九歳で長寿王国となっているが、アメリカが七十八歳、シンガポールが八十一歳で、それと比較するとブラジルは今一つと言える。ブラジルは殺人大国の異名があることから、殺人による若死にが原因ともなっている。そうした中で長寿社会を形成している四つの地域があり、その秘訣が注目を浴びている。
リオ・グランデ・ド・スル州コリナス市は人口二千四百六十二人のドイツ系移民の小さな町ながら平均寿命が七十五歳六カ月二十四日で、高齢者は五百五十二人を占めている。農村なだけに一家をあげて農業に従事している。
高齢者といえども家にじっとしておらず自分の分担の仕事をこなしている。彼らはこれまでの人生でフェリアス(有給休暇)をとったことがなく、体を駆使することと、労働社会の現役の一員だという自負が長寿の秘訣となっている。
サンパウロ州サン・カエターノ・ド・スル市は全国一の長寿王国で、七十八歳二カ月六日となっている。人口十三万四千二百九十五人で、このうち高齢者は二万二千四百三十人となっている。サンパウロ市の衛星都市の一つで工場が立ち並び、公害も発生していることから、長寿王国とはにわかに信じ難いが事実である。
その秘訣はスポーツにある。市では公営のスポーツセンターがあり、六十五歳以上の八〇%に相当する約二万人が会員となっている、センターには複数の医師が常時詰めており健康相談にも乗っている。水泳教室では五十歳以上は無料のため、毎週雨の日も寒い日も満員となる。このセンターが社交場となり市民の和が生まれている。
ミナス・ジェライス州アルフェナス市は人口七万五千八百八十九人だが、平均寿命は七十六歳十カ月十日で、高齢者は六千百二十三人となっている。長寿の秘訣は、学校やクラブで行う体操に加え、月に二回中心部の公園で開かれる市主催のダンスパーティだという。パーティは夕方から始まり深夜まで行われ、老若男女を問わずパートナーを取り換えて踊りまくる。踊るアホーに見るアホーで、ただ見るだけで雰囲気を楽しむ人も多く、若返りに役立っている。
最後はサンタ・カタリーナ州フレイ・ロジリオ市の日本人移民のコロニアだ。コロニアは人口三百四十八人で高齢者は五十二人を数え、全国平均の一九四%高率を誘っている。秘訣はダイエット食生活にある。すべての家庭ではひと工夫して日本での食生活に似たものを食している。
野菜や果物は無農薬自家栽培で、農薬や肥料を必要とするジャガイモなどの作物は作らないことにしている。当然食しない。海岸から離れており、魚が手に入らなかったことから共同で冷凍庫を造り、魚を冷凍して食している。その一人の小川マリ子さん(72)は今でも料理を担当しており、夫のカズミさん(79)とともに、肉ダンゴ、野菜のテンプラ、家業のシイタケ、緑茶、日本ナシで客をもてなしている。