2006年4月21日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十七日】経営に行き詰まったヴァリグ航空に対し、唯一の頼みの綱とされていた政府の資金面での援助が断ち切られたことで、事実上破産への引導が渡された形となった。そうした中で従業員の失業などの社会問題が浮き彫りとなっているが、利用客への波及も広がりつつある。
今年ドイツで開催されるサッカーのワールドカップ観戦ツアーのみで二万五〇〇〇枚の航空券が売却済のほか、幾多の内外前売り券が発行されている。これらはどう処理されるのか、また日増しに頻発するキャンセル便や出発の遅れ、マイレージへの対応はどうなるのかについて関係当局では以下を助言している。
キャンセル便については二つのケースがある。一つ目は当日になってキャンセルが生じた場合で、利用客は空港の受付カウンターで通告される場合が多い。この時は他の航空会社で予定していた便に時間が合った便を予約し、所持している航空券にエンドース(裏書き保証)をしてもらう。さもなくば航空券の全額払い戻しを請求することができる。
これらの交渉はカウンターの係ではラチがあかず、いたずらにイライラするのみなので、必ずカウンター主任や責任者と話すこと。二つ目は前日あるいはそれ以前にキャンセルとなった場合で、航空会社から予め連絡が入る、ほかの便に変更するか、他の航空会社の便に変更でき、所持している航空券を利用できる。他の航空会社を利用する場合は航空券の発行元と番号を伝え、予め確認を取り付けておくとトラブルを避けられる。
出発遅れの場合は、民間航空局では四時間以上の遅れは航空会社の業務責任として明文化していることから、これを過ぎた場合は会社に対して宿泊代、食事、電話、交通費などの料金を請求できる。会社がこれに応じない場合は空港内の民間航空局に告発すること。
オーバーブッキング(航空会社が定員以上の航空券を発行することでハミ出して乗れない)は会社の都合で二機が一緒になる共同乗り入れなどでしばしば起きるケースだが、この際も手持ちの航空券で他の便を利用できる。
マイレージは、航空会社が身売りした場合に新しい経営会社が保証することになっており、権利は持続される。会社が倒産した場合は司法に訴えることが可能。このため必要書類を保管しておくこと。ただし解決には時間を要することを予め承知しておく必要がある。
不審な点は下記に問い合わせること、ヴァリグ航空TEL(0:11)4003・7000あるいはPROCON(SP)151番。