2006年4月21日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十二日】サンパウロ市でファッションのメッカとされているアウグスタ街の路上で十一日、娼婦軍団によるファッションショーが繰り広げられた。
モードは娼婦がナイトクラブ(ボアッテ)で客引きをする衣装をモチーフとしたもので、モデルとなった十一人はすべて同街のボアッテ(サンパウロ市の夜の名所の一つ)に出入りする現役の娼婦たちだ。
実はショーの主催は同街に店を構えるクラブ・ヴェガスで、昨年リオデジャネイロ市で起業したDASPUのサンパウロ市支店。DASPUは娼婦が実際使用する衣装を作り、当初は娼婦用への販売を狙ったが、一般市民に評判となり流行となった。
サンパウロ市の高級ファッション店DASLUをもじり、最後のLUをPUとした(PUは売春婦PUTAの頭文字から取ったもの)ことで、DASLUから商標登録違反で訴えられた経緯がある(その後、世論に負けてDASLU側が訴えを取り下げた)。
デザインを担当したスタイリストのダニエル・ウエダ氏は娼婦の衣装に高級イメージを取り入れたと語っている。関係者は女性には心の片隅に娼婦願望が宿っているのが流行の原因となっていると説明している。衣装は量産していないので常に品切れの状態で、客の要望に応じられないのが頭痛のタネだという。