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栄養不良の子どもが減少=それでも国際水準の2倍超

2006年4月26日(水)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十五日】ミナス・ジェライス州北部と北東部八州にまたがる半乾燥地帯で慢性的栄養不良状態の子どもの数が過去十年間に大きく減少したものの、まだ国際水準の二倍を超えることが、社会開発省と保健省の共同調査で明らかとなった。
 二省は昨年八月に三十市に住む五歳以下の子ども約一万七千人を対象に調査を行い、慢性的栄養不良状態にある子どもの割合が平均六・六%だったことを確認した。一九九六年に北東部全域で行われた調査では一七・九%だったため、割合は十年間で大きく低下した。しかし、国際的許容水準とされる二・五%と比べるとまだまだ高いレベルとなっている。
 栄養不良の子どもは、所得クラスEとD(一〇%と六・八%)、通学年数の少ない母親(ゼロ一四・一%、一年から四年八・四%、五年から八年七・四%)、一日の食事が三回未満(一六・四%)に多い。また、六・八%は家族支援金を受け取っていなかった。
 状況が改善したのは、家族支援金を始め所得補助の各種プログラムの効果が現れたためとみられる。同地域では家族の三五・三%が何らかの支援金を受け取っている。社会開発省は昨年、省の予算の約二二%に当たる三九億レアルを同地域に投入した。
 同地域で活動する市民団体「子どもの牧歌」は、食糧を入手することも大切だが、食事の質も問題になっていると指摘する。栄養不良の一方、肥満と幼児性貧血になる子どもも増加傾向にあるという。