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第1四半期財政黒字が減少=収入増えるも支出上回る=国庫庁、政府目標達成は楽観

2006年4月27日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十六日】国庫庁が二十五日に発表した第1・四半期の財政収支の黒字は昨年同期比一四・三%の減少となった。一月から三月期まで昨年の黒字は一七〇億三八〇〇万レアルだったのに対し、今年は一四六億六〇〇万レアルの計上となった。これは国内総生産(GDP)対比三・〇六%で、昨年の三・八九%を大きく下回った。
 この収支はプライマリー黒字(金利決算を含まず、単に収支から支出を差引いた数値)と呼ばれるもので、中央政府と社会保障院および中銀の決算を総集したもの。中銀の決算の内訳は二十七日に発表される見込み。
 昨年対比で落込みを見せたものの、三月期のプライマリー黒字は七〇億六九九〇万レアルで、二月期の三五億八〇四〇万レアルの倍増となった。中央政府は九六億七八〇〇万レアル、中銀は四四億の黒字で、社会保障院の年金支払いなどが二六億一二〇〇万レアルだった。
 これにより今年の政府目標のGDP対比三・一五%は達成できると楽観視しているが、国庫庁のエコノミストは統一選挙で支出が増えることを前提に、目標を三・二五%に引き上げたいとの意向を示している。いっぽうで、国全体のプライマリー黒字の目標である四・二五%は揺るがないとの見方をしている。
 第1・四半期の落込みは収入が九・二%増に対し出費が一四・五%増となったのが原因となっている。中でも人件費の三三億レアル増がインパクトとなった。このうち二〇億レアルが司法省関係で判事の昇給がウェイトを占めた。また軍人給与も一三%の昇給で六億レアル増となった。貧困手当も四億レアル増、失業保険は五億レアルの支出増となった。

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