2006年4月27日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十六日】サンパウロ市民事地裁は二十五日、二〇〇二年に当時のサント・アンドレ市長が殺害された事件に絡む一連の汚職疑惑で起訴されていた二人の被告に対し、向う五年間の公職追放の判決を下した。
判決を受けたのは当時の同市総務局長と、市内清掃の契約を結んでいた会社経営者。
判決では入札を行わずに業務を委託したのは公職法違反だとし、会社経営者には会社を含めて公共事業に応札したり業務契約を結ぶことを禁止することともに、公共機関からの融資も禁じた。いっぽうで公庫に損害が及ばなかったとして罰金は科せられなかった。両被告は即刻控訴した。
検察側はこの業務契約で多額の賄賂が流れ、当時のサント・アンドレ市長の殺害につながり、さらには労働者党(PT)の裏金資金になっていたと起訴していた。しかし今回の判決ではそれらに言及せず公職法の判断のみにとどまった。
検察側は一連の疑惑で初めての有罪判決を勝ち取ったことで、さらに関係者を追及する構えを見せている。