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公的部門の財政黒字好調=3月単月で過去最高=ペトロブラスの収益増が貢献

2006年4月28日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十七日】昨今の国際原油高騰によるペトロブラス(石油公団)の収益増加が大きく貢献し、三月期の公的部門の財政収支プライマリー黒字は一三一億八六〇〇万レアルとなり、三月単月で史上最高を記録した。三月期の金利支払い分を決算しても二億八六〇〇万レアルの実質黒字になるなど、これまでで稀な現象を見せた。
 この収支決算は中央政府に州や市の地方行政および公営機関を総集したもので、ペトロブラスのほか、州の商品流通サービス税(ICMS)などの徴収増加も要因となった。
 今年第1・四半期のこれらのプライマリー黒字は二〇九億八一〇〇万レアルで国内総生産(GDP)対比四・三九%となり、過去十二カ月間の平均を維持したものの、昨年三月期の六・三二%に遠く及ばなかったことで、金融アナリストの中には今年の政府目標の四・二五%への達成に不安を抱く向きもある。
 年末での四・二五%の目標達成の第一段階として政府は、四月までにプライマリー黒字累計を二八七億レアルと設定している。このうち三月まで一三九億二〇〇万レアルが達成されたに過ぎず、残りは一四七億九八〇〇万レアルとなっている。この数字は一月から三月までの達成より多く、言い換えると四月単月で過去三カ月分を超えなければならない。
 これに対し中銀筋では楽観の姿勢を見せている。それによると、現状のペトロブラスの好決算は当分続くとの見方に加え、四月は所得税の源泉徴収で一三〇億レアルの税収が予想されることを挙げている。昨年のこれによる税収は一三八億六二〇〇万レアルだった。
 今年のプライマリー黒字が目標を達成することを前提として、中銀のアナリストは年末時点の公共債務はGDPの五〇%に落ち着くとみている。先月までは五〇・五%だったが、為替相場の変動と金利で下方修正した。これまでは一ドル=二・二〇レアルならびに基本金利一五・二%を基にしていたが、ドル下落とともに金利引下げが持続されると見て修正となった。