2006年5月3日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十五日】政府はブラジル産エタノールの対米輸出で対伯課徴金を避けるため、カリブ経由の輸出を検討している。米政府はブラジル産エタノールに対しガロン当たり〇・五一ドルセントの課徴金を科し、カリブ諸国には免除している。
フルラン産業開発相とロンドー鉱山エネルギー相を中心とする経済使節団は五月、同件を話し合うため中米グアテマラやエル・サルバドル、ホンジュラス、コスタリカ、パナマの、米・中米五カ国自由貿易協定(Cafta)加盟五カ国を訪問する。目的は、技術提供の付録つき合弁によるエタノール精製プラント売り込みとされる。エタノール輸出はいわば便乗。
ガソリン一辺倒の米市場に近い中米諸国は、ブラジルのエタノール生産技術に注目していた。またアジア地域との貿易拡大を視野に入れてブラジルは、パナマ運河の拡張工事に食指を動かしている。
五月の訪問予定に入っていないが、キューバもエタノール生産で外資を募っている。同国は革命政権が樹立した一九五九年以来、エタノール精製工場を国有化し、外国資本を求めたのは珍しい。しかし、生産技術や投資条件に関する内部情報は極秘とされ、ブラジルの参加には基礎条件が皆目分からない。