大統領支持わずかに回復=対立候補の地元サンパウロ州で=巧みな政府宣伝が奏功か
2006年5月5日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙四日】十月に行われる大統領選挙で、すでに出馬を表明しているアウキミン前サンパウロ州知事(ブラジル民主社会党=PSDB)と、出馬を前提としたルーラ大統領(労働者党=PT)との現在の仮想選挙で、大統領の支持率が上昇し、前知事にわずかながら迫っている。
IBOPEがサンパウロ州運輸連合の委託を受けて四月二十八日から三十日にかけてサンパウロ州内六三都市で延べ一二〇四人を対象に調査したもので、仮に今選挙が行われた場合の投票の如何を問うたもの。
それによるとアウキミン候補の四二%に対しルーラ候補は三二%(ブラジル民主運動党=PMDBのガロチーニョ候補は四%で圏外)で、サンパウロ州で知名度の高いアウキミン候補は第一次投票で過半数を割る結果となった。四月初めに行われた調査ではアウキミン候補が四六%、ルーラ候補が二八%だったことからルーラ候補が五ポイント上昇した。
第二次の決選ではアウキミン候補が五二%(前回は五五%)、ルーラ候補が三六%(同三一%)と優位は変らぬものの差は縮まった。
サンパウロ州の有権者は二七七〇万人が登録されており全国の二二%を占める。つまり四・五人に一人がサンパウロ州在住者で、投票の結果を大きく左右する。二〇〇二年の選挙ではルーラ候補が四六・一%、セーラ候補(PSDB、今年はサンパウロ州知事選に挑む)二八・五%となり、結局ルーラ候補に軍配が上がった。
支持率でルーラ候補が肉迫したものの、拒否度(投票はしないと表明したもの)はアウキミン候補が一一%、ルーラ候補が三三%と差が開いており、アウキミン候補にとっては今後の展開に明るい材料となっている。
地域別ではアウキミン候補がサンパウロ州奥地の市で四五%対二九%とリードを保ち、サンパウロ市では差が縮まるも四二%対三五%で優位に立ったが、衛星郡市のABC地区はルーラ候補およびPTの地盤なだけに、ルーラ候補が四二%対三三%で制した。
さらにアウキミン候補は年齢別、所得別、学歴別のすべてで上位に立った。格差の大きかったのは年齢では三十歳から三十九歳までの四七%対二九%、学歴では大学卒が五五%対二二%、所得別では最賃一〇倍以上の層が六一%対二一%、五倍から十倍までが四八%対三二%と圧倒的支持を見せた。
関係者らは、ルーラ候補の支持上昇は石油の自給国の仲間入りとブラジル人航空士の宇宙初飛行といった、政府の群集心理を利用した巧みな過大宣伝が功を奏したと分析している。