2006年5月5日(金)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙四日】今年第1・四半期に平均で一日三件の割合で婦女暴行事件がサンパウロ市で発生していたことが、三日に発表されたサンパウロ州保安局のデータで明らかとなった。
サンパウロ市で同期に発生した婦女暴行事件の数は三一二件と、前年同期の三〇三件より増えた。一方、サンパウロ州全体では前年同期の一〇一二件から九六五件へと逆に減少した。
同局によると、事件の増加は警察での被害者の女性への対応がサンパウロ市で改善されたためとしている。被害女性は警察署から保健機関に直行し、そこで今後の対応について指導を受ける。
しかし、専門家らによると、三一二件という数字はまだ現実とは程遠い。ペロラバイントン病院の性暴力対応センターには、一日に十二人の被害者が運び込まれることもある。
被害者のほとんどが十四歳から十八歳までの若い女性で、加害者の多くが父親、義父、近所の人など被害者の知っている人物のため、被害の訴えを困難にしているという。「被害の訴えが倍増すれば理想的なのだが…」と同センターのドレゼット氏は、被害女性による事件の警察への届けが増えることを望んでいる。