2006年5月5日(金)
東京で毎年開催されている海外日系人大会。世界の日系人が一堂に会するこのイベントが、来年、ブラジルのサンパウロで開催されることがニッケイ新聞の取材で分かった。来年の第四十八回大会を、サンパウロで開かれるパンアメリカン日系人大会と合同開催する方向で話が進んでいる。百周年を翌年に控えたブラジル日系社会を各国にアピールする絶好の機会となりそうだ。
年に一度、世界の日系人が集う海外日系人大会。戦後、食料不足に悩んだ日本にララ物資などを送るといった海外日系人の同胞愛に応えるため、国会議員が中心となって一九五八年五月に東京で開催された国際連合加盟記念海外日系人親睦大会が第一回目となる。
六〇年の第二回大会から海外日系人大会と改称、六二年の第三回大会からは毎年開催している。日本国外での開催は、ハワイ移民百周年(一九六八年)を機に開かれた第九回に続き、二回目となる。
同大会の主催団体となる海外日系人協会の岡野護事務局次長によれば、常務理事会でもすでに承認されており、正式な形で話が進んでいるようだ。今年七月にサンパウロで開かれるパンアメリカン日系協会の役員会議にも、日系人協会から関係者が派遣される予定だ。
隔年で開催されているパンアメリカン大会は、毎回、南北アメリカ大陸から五百人以上が参加する大イベント。海外日系人大会と併催されれば、日本はもちろん、他国からも多くの関係者が訪伯するものと見られる。
日系人協会と調整を行っているパンアメリカン・ブラジル日系人協会の矢野敬祟会長は、「両大会サンパウロ併催で多方面にいい影響が出てくると思う。百周年の前夜祭として盛りあがってくれれば」と話している。