2006年5月9日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙六日】二〇〇〇年八月に元恋人を射殺して殺人罪に問われていた元ジャーナリストのピメンタ・ネーヴェス被告に、サンパウロ州イビウナ地裁は禁固十九年二カ月十二日の有罪判決を下した。
しかし、刑務所服役は免れ自宅監視処遇となった。同被告は判決の後釈放され、サンパウロ市南部の自宅に戻った。裁判は一般公開されず、民間人七人による陪審制によって行われ、審議に三日を要した。
事件はやはり当時ジャーナリストの被害者の元恋人に復縁を迫ったが断られことで、被告が背後からピストルで射殺した。床に倒れた後もピストルを撃ち込んだことで重罪として起訴された。一流紙の社会的地位のあるジャーナリストの痴情のもつれからピメンタ事件として話題となった。
今回の判決に対し裁判所にかけつけた関係者一五〇人、とくに被害者の遺族らは、釈放について強い怒りを表明していた。有罪でありながら刑に服しないのは理解できないとし、殺人を犯してもフツーの生活ができるのは法治国家ではないとして、自宅に戻る被告の車を蹴るなどしてウサを晴らしていた。
判決によると、再犯および世間に害を与えないなどの判断のもとに刑務所の服役は免除できるとしている。六九歳という高齢も考慮された。裁判長は不本意ながらも、刑法を順守しただけとコメントした。