「反面教師」という言葉がある。酒飲みの親の酔態の数々をみて育った息子が、成人してから、酒を一切見向きもしない―などが、その一例である。
グァタパラ移住地のJATAKセンターの秋山利良元所長が、移住地の農家に中国訪問をすすめている。秋山さんはたびたび中国を訪問し、農村の実態を見るようだ。農村の生産力の低下、貧困、都市部の富裕層との生活格差の増大が酷い状態だという。「ブラジルの農業者も一度中国の実態にふれ、今何が重要か、何をすれば発展があるか、若い精力に満ちた人たちに考えていただきたい」といっている。この場合、中国が反面教師だ。
わたしたちの周辺に、反面教師の対象にしたい「もの」「こと」はたくさんある。真面目に考える人ほど、多過ぎて追いつかない。これはいかんともし難い。(神)
06/05/10