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道路補修工事で不正確認=重大違反は工事費支払停止へ

2006年5月12日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十日、十一日】連邦会計検査院(TCU)は十日、連邦政府が現在全国の連邦道路で実施している道路補修工事で多数の不正が確認されたと発表した。
 不正は工事費の水増しや緊急事態を対象とする特別融資の不適切な適用などで、ナルデス院長は重大な不正が確認された二〇件の道路工事について、輸送インフラ局(DNIT)に工事費の支払停止を要請すると述べた。
 同院長によると、不正は入札なしに契約が結ばれた工事に多いという。TCUが検査した一〇一件の契約のうち四八件が入札なしに契約され、うち二九件で不正が確認された。また過去の契約を利用し入札が不要とみなされた五三件の工事のうち、一九件で不正が確認されている。
 しかし、不正が確認された工事について同院長は、工事を管理するDNITが不正の確認された工事に対して工事費を支払わないと約束したことや、国民に迷惑がかかるのを避けることを理由に、工事の中止を要請する考えがないことを明らかにした。
 予算四億一〇〇〇万レアル、約二万六〇〇〇キロメートルを対象とした連邦道路の補修工事は一月九日に工事開始、すでに半分が工事を終えており、来月始めには終了の予定。同工事は今年十月の総選挙目当ての一時しのぎ工事として、計画発表直後から野党の批判を浴びていた。