2006年5月12日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十一日】エクスプレス路線として鳴り物入りで設置されたバス専用路線が渋滞を極め、当初の目的が全く達成されていないことで市民の不評を買っている。ラッシュ時には主要道路で八〇〇〇台のバスが列をつらね、同じ路線を巡回するバス数台が、渋滞で同時に着くこともある。
市当局も非を認め、路線も目的地も同じものが重なりすぎており、調整が必要だとしている。本来はメトロと同様に次々と発着が繰返されるのを目的としていたが、実現に至っていないと渋い顔だ。
このほかバスの故障も走行の流れを妨げている。運転手らによると、一九九〇年代初めに製造されたバスもあり、修理が行き届いていないという。新条例では二〇〇九年から過去十年間に製造されたバスのみ運行が許可されている。
渋滞の原因として、今年からバス専用路線にタクシーが乗客を乗せた場合に限り許可されたこともある。これに乗じて無人でも平気で路線に進入するタクシーも増えている。
さらにチャーターバスが増えたのも原因となっている。チャーターバスはレボウサス、ノヴェ・デ・ジューリョ、コンソラソン通りの専用路線では通行禁止となっているが、遵守されていない。