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救急車疑惑=下院議員らが逆襲開始=連警、検察の捜査責任問う

2006年5月13日(土)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十二日】救急車購入費を水増しして国庫に請求、横領していた汚職疑惑の全容解明とは逆に、疑惑議員六十二人のうち議会の調査対象議員を十六人に絞り込んだ下院は、連邦警察や検察庁などの捜査責任を問い始めた。
 労働者党(PT)を始め与党議員らは十一日、シナグリア下院リーダー(PT)を交えて会合を開き、連警が十日夜下院に送付した、八十一人の疑惑議員の名前を連ねた二枚目のリストを差し戻し、捜査が終了するまで再び受け取らないようレベロ下院議長に要請することを決定した。
 元保健省補佐官のリノ氏を引き合いに出してシナグリア下議は「一人の職員が記憶を頼りに雑然と名前を挙げているだけなら、それは告発に値しない」と述べ、与党議員らも疑惑議員リストには完璧な裏付けがあるわけではなく、下院議員全員を不愉快にしていると加えた。
 同下議は同日朝、捜査に関係する連警、検察、裁判所の責任者を下院に呼び出し、捜査対象議員の名前をマスコミに漏らしたことへの説明を求めると本会議で演説し、拍手喝采を受けた。同下議はまた、今回の疑惑についてアウド議長がラジオとテレビで国民に説明を行うよう提案した。
 連警は同日、議員の名前を発表したという批判に対し、連警は報告書作成を求めた検察庁に従っただけで、下院にリストを送付したのは連邦裁判所判事の判断によると反ばくした。