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IBGE=国民の4割が食糧事情不安定=約1400万人は深刻な状況

2006年5月19日(金)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙、エスタード・デ・サンパウロ紙十八日】ブラジル国民の三九・八%に当たる七二〇〇万人の食糧事情が不安定で、うち約一四〇〇万人が深刻な食糧事情にあることがブラジル地理統計院(IBGE)の調査で明らかとなった。
 IBGEは二〇〇四年十月から十二月までの期間に食糧事情について十五の質問からなるアンケート調査を実施。結果を軽度の不安定(食料不足への不安)、中度(食事の質低下と回数や量の制限)、重度(過去九十日以内に食事を一日以上取らなかった)の三レベルに分けて評価した。
 七二〇〇万人のうち軽度は四五・三%、中度は三五・四%、重度は一九・三%(約一四〇〇万人)を占めた。十七歳までの少年の半数が不安定な食糧事情にあり、一〇%は重度の不安定だった。北東部地方では七二四万人が、マラニョン州では一八%の世帯が重度の不安定で、サンパウロ州は三・四%、リオデジャネイロ州は三・七%だった。重度のレベルにある人のうち、黒人(混血を含む)は七二・四%を占めた。
 調査時点で不安定な食糧事情にある世帯の三分の二が、政府の実施するいずれかの社会プログラムにより支援金を受け取っていた。社会開発省は現在九一〇万世帯を対象とする家族支援金が当時は五七〇万世帯しか支給されておらず、今回の結果は以後改善に向かっているはずとしている。