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PCC=脅威は旺盛な繁殖力=組織犯罪課長が証言=国会へ代表送る準備進める=政治家らの殺害も指示

2006年5月20日(土)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十九日】サンパウロ州治安当局は十八日、PCC(州都第一コマンド)リーダーらが攻撃第二日目に、指名した政治家と治安当局要人の行動半径や住所を調べ、殺害するよう刑務所内から命じたことを明らかにした。携帯電話のベースセンターが捉えた盗聴によれば、命令したのはネイとセレブロの二人。十七日には署長二人を指名、殺害を命じた。下院のサイトでは十七日、十日の銃器密売CPI(議会調査委員会)における組織犯罪課の課長二人の証言が公開された。課長二人は、PCC幹部を分散移送したのが州政府の誤算だと証言した。PCCを分散させたことで、広範囲に犯罪の種を播いたというのだ。
 銃密売CPIで組織犯罪課(DEIC)の課長二人は、PCCの旺盛な繁殖力が脅威であり、組織の解体はますます困難になっていると証言した。PCCはブラジル社会へ広く浸透しつつあるという。次回選挙では候補者を資金援助し、議会へPCC代表を送ることになるらしい。
 盗聴したPCCの命令伝達は、サンパウロ州最果ての地からサンパウロ市北部のPCC支部へ送信したもの。サンパウロ州をひんぱんに行き交うPCC連絡網は、どこからどこへ連絡しているのか逆探知が難しく、電話会社も積極的な協力を拒んでいる。
 携帯電話一個の威力は、自動小銃十丁に相当するという。誘拐拉致や公金横領などの知能犯罪には、携帯電話が商売道具になっている。電話会社は携帯電話のブロックを、法的未整備と技術的問題を盾に拒んでいる。また電話会社の中に多数のPCCメンバーがいるのも問題である。
 PCCメンバーは刑務所内に十三万人、市中には親族縁者も入れると五十万人以上といわれる。PCCは現在、国会へ代表を送る準備をしている。PCCの収入は麻薬の販売手数料が約一〇%、八カ月前には月七五万レアルが入っていた。資金は麻薬販売への融資や犯罪の準備に使われる。
 サンパウロ市は東西南北の四区域に分けられ、各区域にボス代理がいて人事と営業で一切の権限を持つ。当局の手入れによる現金の没収を避けるためメンバーは、各自独立採算制になっている。上納金を納めた残金は、メンバーの手取り。
 CPI喚問を録音したCDを購入した弁護士のセッルジオ・ダ・クーニャ氏とマリア・ラッシャード氏の二人は、ブラジル弁護士会(OAB)が事情聴取後、弁護士資格をはく奪する可能性が出てきた。二人はPCCへCDを渡し、襲撃事件の発端になったという容疑で訊問される。しかし、二人は容疑を否定した。
 事件の対処で批判を受けたレンボサンパウロ州知事は、就任して四十九日。その内七日間は最悪であった。泣いても笑っても後八か月の辛抱と、知事は自分を慰めている。刑務所内にテレビを持ち込んだことで、非難の矢面に立つフルカワ長官を更迭する意思はないことを表明した。サンパウロ州知事の任は栄誉であるが、連日の騒ぎで高価な栄誉になっているという。レンボ知事は任務終了の日を指折り数えて待っているらしい。

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