日本語センター企画のビジネス日本語テスト対策講座が二十日で最終回となった。遠くはリオからの受講者を迎え、生徒は十八人を数えた。
教壇に立ち「皆さんがバイリンガルであることがうらやましい」と講師の中田秀光さんはいう。それとともに、幼少のころから日本とブラジルを行き来したことで、どちらの言語もきちんと習得できていない「セミリンガル」の状況にある子供のことも指摘する。
かつて、ブラジルでは同テストの受験者数が毎回百人を越え、世界での成績上位者はサンパウロから出ていたそうだ。最近の受験者数は七十人前後。この数の減少は、高度な水準を備えた日本語教師の不足とつながっているのだろう。
受講者の中に十代の青年がいた。日本語教師になりたいという。彼の将来の活躍を楽しみにしたい。 (稲)
06/05/23