1ドル2・40レアルに=昨年8月以来の最高値=ブラジル債売りでドル買い集中
2006年5月26日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十五日】二十四日の外国為替市場は一ドルが二・四〇レアルをつけて昨年八月二十六日以来の最高値となった。前日比四・六七%の高騰で、一日の高値幅では二〇〇二年九月二十四日以来となった。
今週に入りドル相場は不安定要素の含みで、取引は混とんとしている。二十二日は前日比三・六七%上昇して二・二八九レアルにつけ、翌二十三日には二・二五レアルまで下げたものの結局終値は前日比〇・一七%高の二・二九レアルとなった。これが二十四日にはさらに買注文が殺到し、爆発的な高騰につながった。
このため先物証券取引では六月分のドル先物が五%高騰して二・四〇七レアルとなり、取引所の上限枠を越えたため、全面高で取引が停止される有様だった。これにより五月度のドル高は一四・九四%を示し、過去一年間で三・二三%の高騰となり、事実上、相場は一年前の水準に戻した。
金融アナリストらはこの現象を海外投資家の逃避とみている。米国の中央銀行に相当するFRBがインフレ抑制を名目に五月十日に基本金利を五%に引き上げ、さらに引き上げる姿勢を示していることで投資家は米国に目を向けている。
本来、米国をはじめEU、日本などが低金利を維持してきたために、ブラジル、メキシコ、ロシアに代表される発展途上国に投資が集中していたもので、条件が整えばリスクの少ない先進国に流れるのは当然の理である。
ブラジルでは消費者物価指数をベースとした国債NTNボンドが海外投資家の人気を博し、ほとんどがそれに集中しているが、中銀の金利引き下げによるインフレ抑制で物価指数が低下したことで妙味を失い、売りが殺到していた。しかし買手がつかなかったことで市場は平静だった。ここにきて国家が入札を行ったことで売りが成立した。この国債はレアル建てのため、売った分を換金すべくドル買いが集中したことで、ドル相場の爆発的高騰になったと金融アナリストらはみている。
今後の動向については、FRBが金利を五・五%とした場合、ブラジルの現状に影響がなく投資家が全面的米国などに流れる必要もないため、六月末にはドル相場は二・二〇レアルで推移するとみている。ただしこれが六%になると国際金融市場に大きな動きが生じ、ドル相場は二・八〇レアルのレベルに高騰、今年下半期はこれで推移すると予想している。