2006年5月30日(火)
ブラジル北海道協会(大橋皖吾会長)の「第十一回北海道祭り」が二十八日、サンパウロ市ヴィラ・マリアーナ区の同協会で開かれた。今年は約六百人が来場。ニシン七百五十尾、イカ五百杯以上を売り上げたほか、イカ焼きやイカ飯など「故郷の味」を楽しむ人たちでにぎわった。
毎年多くの人が訪れる同祭り。昨年は六百尾用意したニシンが完売したため、今年は不足しないようにニシン一千尾とイカ六百杯が用意された。
会場は午前十一時から開かれ、十二時には用意されたテーブルは満員に。今年も早くから来場者の列ができていた。
ニシンの丸焼きやイカのぽんぽん焼きをほお張る来場者の中には、「昨年来た時間にはニシンは売れきれていたから今年は早めに来場した」という人が多く見られた。
ニシンやイカは、持ち帰り用にパックも用意されていたため、来場者の中には「息子夫婦のため」と、ニシン六尾も土産に持って帰った人もいた。
会場で開かれたビンゴ大会は、DVDや布団、毛布、調理器具など豪華な景品も用意され、同協会青年部が盛り上げた。
毎年楽しみに来ているという六十代の女性は、「今年もニシンが美味しくって大満足」とうれしそうに話す。
「北海道の人がブラジルにこんなにいたなんて知りませんでした」というのは、ファベーラでボランティアをしている北海道出身の対馬千恵(27)さん。同協会の会場の広さや建物の大きさにも驚いたようで、「ブラジルからも北海道にもっと来てほしい」と話していた。
カポエイラを習いに来伯し一年が経つ北海道出身の岩込勇樹さん(25)は、「地球の裏側で日本の味にあえるとは思ってもいなかった」と久々の日本の味を堪能し、満足な様子で帰っていった。
大成功に終わった同祭り。北海道協会の木下利雄副会長は「昨年はニシンが無くなってお客さんに残念な思いをさせてしまったけど、今年は皆さんに満足して頂けてよかった」と語った。