2006年5月31日(水)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙三十日】中国からの輸入が増加傾向にある中、対中貿易収支が今年一月から四月までの累計で八六一二万ドルの赤字を記録した。二〇〇四年同期は六億五八五七万ドル、〇五年同期は一億九一六二万ドルの黒字だった。
〇六年同期の輸入額が約二二億四〇〇〇万ドルだったのに対し、輸出額は約二一億五〇〇〇万ドルにとどまった。輸出が前年同期比で三二・一四%増加する一方、輸入は五五・七%と、倍近い割合で増加したことが赤字の一因とみられる。輸入の増加率は〇四年に輸出のそれを上回り、〇五年もその傾向は続いていた。レアル高も輸入の増加を後押しした。
中国からの輸入増加は電気製品や電子機器に顕著で、強い価格競争力を武器にドライヤーやトースターなどブラジル製家庭電化製品を市場の片隅に追いやりつつある。家庭電化製品の輸入額は一月から四月までの期間に前年同期の二倍の一億九七〇万ドルに達した。
ブラジル電気産業協会(Abinee)のデータでは、今年一月から三月までにブラジルは九億五〇〇万ドルに上る電気製品を中国から輸入し、それは同国からの輸入額全体の五六%を占めている。
同協会によると、景気回復の見通しを受けて、輸入の増加傾向は今後も続くという。伯中企業協会は大豆の船積増加により、五月以降対中貿易収支は改善に向かうとみている。