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「困っている人たちの助けになれば」=禁煙して煙草代を〃瓶貯金〃=金森さん今年も援協に寄付

2006年5月31日(水)

 「困っている人たちに少しでも助けになれば」―フェイランテを生業にしている金森琢美さん(71、サンパウロ市ジャルジン・サンジョゼ区在住)は、去る十七日、サンパウロ日伯援護協会(酒井清一会長)本部を訪れ、今年も真心のこもった「瓶貯金」を寄付した。
 この「瓶貯金」。「世の中には仕事をしたくても病気で働けず、苦しい生活をして困っている人がいる」という金森さんの想いと、自身の禁煙がきっかけとなって始められた。
 「一日の煙草代二レアルをこつこつと」、今年一年で貯まった額は、六百九十レアル三十五センターボ。この中にはフェイラで買い物をした客の寄付や受け取らなかったおつりなども含まれている。困っている人を助けようとする人たちの気持ちが瓶一杯に詰まっている。
 「瓶貯金」を受け取った野村次郎副会長は「日本のように、政府の福祉政策が充実していないブラジルで、民間の福祉団体が活動を続けていけるのは、金森さんのような方々のご協力のおかげです。この浄財は、困っている人や高齢者のために有効に使わせて頂きます」と謝辞を述べた。
 「大きな寄付はできませんが」と金森さんは話す。しかし、長者の万灯より貧者の一灯。広報渉外室長の川守田一省さんは言う。「多くの福祉団体が、そのような方々の気持ちによって支えられています」。