2006年6月1日(木)
第二十八回『のうそん』小説賞の選考会が十八日午前、サンパウロ市リベルダーデ区のレストランで行われ、九編の応募作品のなかから、「落ち葉の季節」(富岡絹子、サン・カルロス)、「南米の片隅で」(田口さくお、クリチーバ)が入選作に選ばれた。選考委員は宮尾進(人文研顧問)、栢野桂山(俳人)、浜照夫(ブラジル日系文学編集長)の三氏。
栢野氏は「昨年と比べいい作品が多かったが、全体的に自然描写が少なかったのが残念」と総評。「日本語の書き手は少なくなる一方だが、まだまだ期待したい」とコメントした。
佳作には「森の恐怖」(小松八千代、アスンシオン)、「移民・プロムナード」(加藤武男、サンパウロ)、「運命」(浦松子、フランコ・ダ・ロッシャ)
「星は輝いた」(松村まさゆき、エンブー・ガスー)の四作品が選ばれた。
計六作品が以降刊行される「のうそん」誌上で一編ずつ発表される。