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コラム オーリャ!

 バストスの卵祭りで鯉のぼりを揚げようと、高知県で寄付を募ったところ、わずか二週間で百匹以上が寄せられた。
 人情に熱い県民性に感心しつつ、その多くは長く押し入れに眠っていたものかな、とも思った。
 記者が子供のころ―といってもさほど昔ではないが―鯉のぼりは端午の節句によく立っていた。その後、祝日の日章旗と共に年々、その数が減っていったように思う。
 今回の呼び掛けは、「卵祭りの日系色を強く」という関係者の思いから始まった。記者も二度、取材で訪れたが、日系は影に回ったように感じたことを覚えている。七、八〇年代の新聞をめくるとその差は歴然だ。
 鯉のぼりと共に「フラフ」(大漁旗状で端午に高知県で揚げられる)も翻る。土佐の風に思いを馳せ、名物のオムレツを頬張る。今年四十七回を迎える同祭は、一つ彩りを添えたようだ。(剛)

   06/06/02