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「攻撃するならやるだけやれ」=大統領、野党に対し開き直り

2006年6月3日(土)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二日】ルーラ大統領は一日、アマゾナス州マナウス市とウルク市を結ぶ天然ガスパイプライン敷設工事の着工式に出席する途中マナウス市で、野党が大統領選挙運動の一環として労働者党(PT)や現政権が関与した汚職をテレビ宣伝で取り上げることに対し、開き直りともとれる強い対抗姿勢を示した。
 「議会調査委員会(CPI)のシーンを毎日、いつでもテレビで放映するがいい。多くの人に対して行った拷問シーンを放映するがいい。国民に見てもらいたい。ブラジルで起こったことを国民が判断する時が近づいている」と大統領は「裏金」には触れずに述べた。また自分は生来の泣き虫だが、政治危機には一度も動じたことはないと加えた。
 その後大統領は、コアリ市に移動し、着工式に出席。自分なら汚職にまみれた人間を閣内に抱えたまま政治は行わないだろうとテレビ宣伝で大統領を批判した、前サンパウロ州知事で大統領候補予定者のアウキミン氏(ブラジル民主社会党=PSDB)に対し、「彼らしくない下品な攻撃だ。答える必要はない」と批判を受け流した。
 大統領の発言についてアウキミン氏は「大統領は何も知らなかった、聞かなかったとシラを切り通してきたが、今度は汚職は問題ないと開き直った。許しがたい。ブラジル最大の政治危機から何も学ばなかった証拠だ」と厳しく大統領を批判した。