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保安局長官のらりくらり=PCC襲撃の具体的説明避ける=サンパウロ州

2006年6月8日(木)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙、エスタード・デ・サンパウロ紙七日】サンパウロ州議会保安委員会に召喚されたフィーリョサンパウロ州保安局長官は六日、犯罪組織PCC(州都第一コマンド)による襲撃事件の捜査や今後の治安当局の対応について質問する議員を皮肉な態度でやり込めるとともに、具体的な説明を一切避けた。
 保安長官は当初、学校の警備と今年一月に発生したPCCによる警察署襲撃事件について説明するために召喚されたが、五月十二日以降ほぼ一週間続いたPCCの襲撃事件が議論の中心となった。PCCにどう対抗していくかを含め、州の治安について保安局の方針を議員らが何度も問い質したが、長官は現在行われている事件の捜査の詳細を明らかにはできないとしてコメントを避け、連邦政府の支援が足りないと治安対策の責任を転嫁した。
 襲撃事件発生後、長官がPCCと協定を結ぶことに賛成したとするフルカワ前刑務所管理局長官の批判に対しては、「誰かが妥協を提案したが、自分ではない」と反ばくした。席に着いている間に何度もあくびをし、質問者を見ないでコメントするといった態度に怒った議員が長官のマイクを取り上げる一幕もみられた。
 委員会が開催された講堂には軍警や市警など警察関係者約一五〇人が傍聴に詰め掛け、長官の発言に拍手を送ったり、議員の発言にブーイング(抗議)を行ったりしていた。

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