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南バイアで活躍するコチア青年――サンパウロ市から仲間訪問団――連載(上)=50周年祭典で交歓かなわず=久しい待望実現、喜色満面

2006年6月8日(木)

 「仲間たちが(サンパウロから)ようやく来てくれた。本当に嬉しい」と満身で喜びと安堵の気持ちを表したのはバイア州南部のテイシェイラ・デ・フレイタス(Teixeira de Freitas)地域に住むコチア青年とその家族。五月二十七日、コチア青年連絡協議会の親善交流団がサンパウロから到着した時の情景だ。
 テイシェイラは直線距離でサンパウロ市から北に千五百キロほど離れていることもあり、これまで交流の機会があまりなく疎遠だった。コチア青年は戦後の日本から総数二千五百八名がブラジルに渡り、各地で農業を中心に多大な貢献をしてきた一大グループだ。昨年九月、移住五十周年を迎えた。その中の十数名が南バイアで活躍している。
 コチア青年連絡協議会(高橋一水会長)は、五十周年を前にブラジリア連邦区、ゴイアス州、パラナ州、リオデジャネイロ州、ミナス・ジェライス州などに交流団を派遣して仲間意識を強化してきた。南バイア地域は事前に実行が叶わなかった地域だ。われわれは仲間外れにされたか、と沈んでいた者たちにとって、サンパウロから待望の仲間を迎えた喜びの大きさは想像を越えるほどだった。
 この交流のために一行十七名が貸切バスで走った距離は往復三千五百キロを越えたが、十分に報われた旅となった。
 交流団に参加したサンパウロ組コチア青年仲間は、吉野義章・美代子マリア夫妻(一次八回、熊本県)、白旗信・凉子夫妻(二/六、長野県)、高橋一水(一/三、高知県)、神取忠(一/十一、北海道)、山下治(二/一、福井県)、杓田正(二/十九、三重県)、長田朝生(一/九、山梨県)、三好英雄(二/一、岡山県)、坂東博之(二/一、徳島県)。自由参加者が六名おり、第三者の目でコチア青年同士の団結の強さと活躍を確認した。
 南バイアで歓迎に集まった仲間は、松井明義・洋子夫妻(二/一、熊本県)、関口博(一/五、千葉県)、谷本春義・伸子夫妻(一/十三、香川県)、梅田秀広・八重子夫妻(二/一、熊本県)、竹内四郎(一/七、高知県)、山下道教(二/十、鹿児島県)、西村栄・キヌ子夫妻(一/十五、宮崎県)、浦野近(一/十五、福岡県)。
 南バイア日本人会連合会会長を永年勤めた地域の日系コロニア重鎮の一人、権藤国芳さん(福岡県)、ポスト・デ・マッタ日本人会の大天祐豈会長(岡山県)らも歓迎に駆けつけて歓談に花を咲かせた。コチア青年の山下道教さんは、テイシェイラ文化体育農事協会会長としての重責も担っている。テイシェイラ市内にある日本レストランで第一回目の歓迎会が行われ、この地域でしか捕れないというピッツー(エビの一種)の醍醐味を肴に夜遅くまで歓談が続いた。(つづく、文中一部敬称略、渡辺忠通信員)