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加工品輸出の勢い衰える=マイナスに転じる恐れも

2006年6月15日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十四日】加工品の輸出の勢いが衰えたことで、失業者の増加が懸念されている。
 コンサルタントのMB社がブラジル地理統計院(IBGE)の輸出統計を基に算出したところによると、今年第1・四半期の輸出の伸びは昨年同期比四・六%にとどまり、これにより一%の失業につながったという。昨年同期の伸びは前年対比二二・九%だったことから、今年の落ち込みを如実に示している。
 同社では外国為替相場が現状維持で推移した場合、輸出はマイナス成長の可能性もあり、失業が拡大するとみている。さらに国内需要が回復気運にあるものの、購買力はドル安で安価な輸入品に集中するため、国内産業の活況につながらないとの見方をしている。
 サンパウロ州工業連盟でも同様の危惧を抱いている。五月度の雇用増はわずか一万五〇〇〇人の〇・七%で、四月の四万人の一・九二%増よりも落ち込みがはるかに大きかったという。

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