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パウリスタ大通り=大規模パレード連続=聖体祭に信者300万人=2日後はゲイ200万人行進へ

2006年6月17日(土)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十六日】聖体祭を祝う行事が十五日、各地で行われた。サンパウロ市ではパウリスタ大通りに三〇〇万人が、ミナス・ジェライス州ベロ・オリゾンテ市ではミネイロン・スタジアムに七万人のカトリック信者が集まった。
 サンパウロ市ではさらに引き続き十七日に同じ場所でゲイ集団のパレードが予定されており、二〇〇万人の参加が予定されている。カトリック信者の集会の二日後にカトリック教会が強く反対しているゲイ集団のパレードが行われることで、コントラストぶりが注目されている。
 サンパウロ市は十五日から週末にかけて連休を決め込んだ市民が多く、好天に恵まれたこともあり、行楽などに向けて市内を脱出した人が大半を占めて通常は閑静になるところだが、タテ続けのイベントで活気に満ち溢れている。さらにサッカーのワールドカップの戦勝ムードも加わり、お祭り好きの国民性を存分なく発揮している。
 サンパウロ市の聖体祭の信者集会は年々参加者の記録更新を続けているが、十四回目を迎えた今年は三〇〇万人(主催者発表)となり、過去最高となった。昨年は二〇〇万人だった。
 「キリストへの行進」と唱われたパレードは、一方はスマレー区から片方はブリガデイロ・ルイス・アントニオ街からスタートしたものの、人の波で身動きがとれず、特設舞台が設置されたサンパウロ美術館(MASP)にも行きつけず各所で立往生となった。それでもバンドのリズムに合わせて手拍子で大合唱するなどお祭りムードに浸っていた。レンボ州知事も参列、カサビ市長も歴代市長同様に参加した。
 一方で十七日に予定されているゲイによるパレードは、レズビアンなどの同性愛者も参加することから、昨年の規模と同様の二〇〇万人の参加が見込まれている。
 今年は節目となる第十回目となる。主催者によると、すでに米国のサンフランシスコ市を抜き、世界最大のイベントとして定着しているという。当初は市民から色メガネで見られていたが、最近は理解が深まり、ゲイらのあやしい色気を見物に来る人も増えたとのこと。
 市観光局も予算二六万レアルを投入して後追している。しかしトラブルを避けるため、細目にわたる罰則を設けて主催者側の管理を要求している。それに反した場合、一項目にわたり三万レアルの罰金を科すことになる。その一つが午後二時から八時までの開催時間の厳守だ。この裏にはPCCの便乗騒動を危惧するサンパウロ州保安当局の意向が反映されている。