個人情報販売を合法化?=遅まきながら現実受け入れへ
2006年6月21日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙七日】ブラジルの治安強化と当局の権限拡大のため、個人情報の販売を合法化する法案が起草中である。個人情報には、住所や職業、続柄、住民票番号、その他の登録番号、資格番号、許可番号位ならともかく、犯罪者並みに調書記録や裁判の係争記録、国際間の疑惑関与まで盛り込まれる可能性がある。
法案の危険性はまだある。灰色情報は当局の手によって、白に近い灰色か黒に近い灰色に着色される。治安強化のためといいながら、脱税対策に使うかも知れない。個人情報が一人歩きすることになる。身に覚えないのない濡れ衣を着せられて、社会的に葬られる可能性もある。
法案作成中のサンパウロ州保安局は、官民合資法(PPP)の指定を受けた金融機関から資金を取り付け、個人情報の近代化を図る計画だという。有罪判決を受けなくても、容疑を掛けられたらファイルを作るらしい。汚れたファイルを漂白するのに何時間かかるか。
個人情報の管理は、当初だけ第三者に委託するのか、半永久的に任せるのか。個人情報は、銀行や商店、カード会社、保険会社、ネットワーク、デパート、テレマーケティング会社が、喉から手が出るほど欲しがっている。
個人情報の販売合法化とは、一般市民が考えているようなものではない。当局の説明は現実と裏腹である。すでに市中には莫大な数の個人情報がカード会社やテレマーケティング会社、その他により想像もしない恐ろしい速さで、飛び交っている。
外国の例でいうなら、夫婦の睦言まで記録されている。ブラジルでは、十人に一人が盗聴されているという。日本は二人に一人。一定以上の資産を有する人は盗聴・監視されている。民間の興信機関では既に個人情報が秘密裏に販売されているらしい。
公的機関がいまから個人情報の入手を合法化するのは、遅まきということらしい。公式には守秘開示は、裁判所の許可を要する。しかし、犯罪社会では守秘法など通用しない。サンパウロ州保安当局が情報の近代化を図りたいなら、もう一歩進んだ別の方法を検討すべきだ。