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USP、児童労働の実態分析=農地より都市で健康被害深刻

2006年6月23日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十日】市内での未成年者の労働が農地でのそれよりも子供への健康のリスクに対するインパクトがはるかに高いことが、調査結果で明らかになった。サンパウロ大学の研究グループが、ブラジル地理統計院(IBGE)の一九九八年から二〇〇三年までのデータを基に分析したもので、十二日の国際児童労働撲滅デーにちなんで発表した。
 調査は五歳から二十歳までの十四万四千人を対象に五年周期を区切りとした。それによると、市内で労働を強いられている子供は、呼吸器、火傷、切り傷や筋肉痛などに悩まされている。農地では日射や雨風、殺虫剤などで健康を害するが、市内とくに都心部ではより多いリスクが伴っている。研究グループは、これまで児童労働は農村が圧倒的だと思いがちだったが、意外な事実が判明したことで驚きを隠せないでいる。
 データによると、二〇〇四年に五歳から十七歳までの未成年の労働者は全国で百十一万三千七百五十六人だった。内訳は商店と家政婦が大半を占めている。商店の雇用では街角の信号待ちの車相手の物売りも含まれている。少女の家政婦は養女の名目で引き取られ、学校にも行かせてもらえないのが実情だ。もちろん給料など一切なしで、住んで食べさせてもらうのみの生活だ。
 労働省では取締りに乗り出したものの実情を把握できず、また養子で家族の一員だと言い張られたら手の打ちようがない。中には性的虐待もあり、NGO団体も注目して活動を開始した。
 農地での未成年労働は関係当局の取締りで大手農場では廃止されたが、弱小農場では依然として続いている。とくにミカンや綿作農家にとっては、子供といえども労働力は貴重な存在となっていることから改善の余地は見られていない。

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