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労働者の平均所得が増加=03年以降最も高い伸び率
2006年6月24日(土)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十三日】ブラジル地理統計院(IBGE)の月間雇用調査で、労働者の平均実質所得が五月に前月比で一・三%、前年同月比で七・七%増加したことが明らかとなった。
これは二〇〇三年に現在の方法で調査が始まって以来最も高い伸び率で、今年二月から四カ月連続の増加。平均所得は前月比で一三・五七レアル、前年同月比で六〇・一八レアル増加し、一〇二七・八〇レアルに達した。
最低賃金の一二%引き上げ、インフレ率の低下(四月に調査六地域で〇・一七%)、正規雇用の増加(前月比〇・四%増)が労働者の懐を温めたとみられる。
所得と正規雇用が増加したにもかかわらず、失業率は四月の一〇・四%から五月には一〇・二%へと、〇・二%しか低下しなかった。
IBGEのペレイラ調査部長は、失業率の低下は期待はずれに終わったが、金利低下と選挙をにらんだ政府の支出増加が今後失業の改善につながるだろうとコメントした。リオデジャネイロ連邦大学経済研究所のサボイア所長は、選挙と公務員給与の調整により、今後実質所得は増加、失業率は低下する傾向にあると分析している。