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ヒトまち点描=日伯戦への複雑な思い

2006年6月27日(火)

 「ニッポン! チャチャチャ」と歓声が会場を揺らす。二十二日のサッカーW杯日伯戦の応援をするため、文協にはいろんな人がきた。
 中にはファイナルファンタジーⅦというゲームの主人公の衣装をきたブラジル人コスチュームプレイヤーも。「日本文化大好き。もちろん日本の応援にきた」とコスプレ歴5年のダビ・デニスさん(21=写真右=)。
 会場では、ブンバ出版関係者の打楽器隊がサンバのリズムで日本を応援、片や和太鼓グループ〃生〃の十人が勢いのあるリズムで盛り上げた。
 撮影にきたバンデイランエスTV局のカメラマン、ジョゼニウド・タヴァーレスさんは「ここの日本人は、日本よりも日本人らしいと聞いてたが本当だな」と呆れ顔。「日本のゴールの方が歓声が多いが、ロナウドのシュートの方がみんなの心を震わすはずだ」と一言。
 中にはブラジルを応援にきた戦後移民、「引き分け」を希望する二世、顔に日の丸シールを張って日本代表ユニホームを着ているが、実はその下にこっそり黄緑のも着ている若い日本人女性など、この一戦には複雑な思いが錯綜する。
 両国の人種や移民世代、文化が入り乱れた独特の応援風景。なるほど、これは文協でしか体験できない。(深)