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元子会社が資金を提供=ヴァリグ航空の首つながる
2006年6月28日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十七日】従業員団(TGV)の落札が無効となったヴァリグ航空は二十六日、今後二十四時間の運航を保証するため、元子会社で航空貨物輸送会社のヴァリグログから八〇〇万レアル(三五〇万ドル)を受領した。
ヴァリグログはさらに、燃料や航空機リース料など当面の費用として、二〇〇〇万ドルを提供することを約束した。これらの資金は先週同社がヴァリグ航空に提案した総額五億ドルの一部とされている。
リオデジャネイロ地裁は二十六日にもヴァリグログとの交渉について決定を下す予定だったが、同社の要請により、決定は二十八日まで延期された。ヴァリグ航空の今後については、倒産、新たな競売、ヴァリグログの提案を検討するための債権者会議の招集という三つの選択肢が検討されている。
ヴァリグ再建を担当するフラゴーゾ判事は、ヴァリグログの提案は五%の株式を抱える形で「元のヴァリグ」を残すものになる点を疑問視している。ヴァリグログは株式の九〇%の取得を望んでおり、残り五%は従業員が保有するとみられる。
ヴァリグログは二〇〇五年十二月に、ブラジル人のほか米国の投資ファンドが資本参加するヴォロ・ド・ブラジル社により、四八二〇万ドルで買収された。航空会社への外国資本参加を二〇%に規制する法律に違反する恐れがあるとして、認可が遅れていたが、今月二十三日夜になってようやく民間航空庁(Anac)に買収が認可された。航空会社組合(Snea)は認可に反発している。