2006年6月28日(水)
パラナ日伯文化連合会(リーガ・アリアンサ、丹多喜男会長)は「パラナ州日本人移民史―パラナ日本移民百周年への道程―」を発刊した。主に編纂に携わった五十嵐俊夫さんは「百年目を迎える日本社会の後世に残っていくものが必要だと考えていたので、やっと夢を実現させました」と発刊の喜びを語っている。
同移民史は、日本語版とポルトガル語版の二冊。日本人の海外移住から振り返り、ロンドリーナ、北パラナの町、クリチーバそれぞれの歴史、過去の移民祭の様子と、リーガ・アリアンサ傘下の七十一団体の概要が記載されている。
二冊の内容は、対象読者の違いを考慮して半分が異なる。ポルトガル語版は非日系が読むことを想定して日本語版にはない挿話と歴史上重要な資料が収められた。
同移民史発刊へのきっかけは、五十嵐さんが独自にパラナで活躍した日本人についての資料をまとめていたことと、国吉良正さんから「パラナにおける日本人の歴史を書こう」という提案があったこと。活動は〇一年から始まり、個人や企業からの寄付で資金を集め、今年の移民の日に合わせての発刊にこぎつけた。
五十嵐さんは「実際に開拓に携わった先駆者たちが健在なうちに史実を書き残しておきたかった」と発刊までの想いを語った。
価格は三十五レアル。販売に関する問合わせは藤井岡林エステーラ(043・3324・6418)まで。