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コラム オーリャ!

 去る五月、パラグアイ北東部のアマンバイが入植五十周年を迎えた。他の移住地と異なり、唯一コーヒー園のコロノとして入植、耕地の倒産で六割が他所へ転出した土地だ。式典には約五百人が集ったという。
 同国邦字紙の日系ジャーナルで十七年にわたり編集長を務めた故・福岡正和さんも同地の出身だった。五七年に十三歳で移住。耕地倒産後も十年間農業に従事した思い出を、晩年、「私の小さな移民史」として綴っていた事を思い出す。
 中心地ペドロ・フアン・カバリェロと道一本隔てた隣はブラジル境のポンタポラン。本当か嘘か、三つの国籍を持つ人もいたと聞いた事がある。
 出た人、残った人、式典ではそれぞれが、過ぎた日をかみしめたに違いない。政治記者として健筆をふるった福岡さんが亡くなって三年。彼ならこの五十年をどのように書いただろうか。(ま)

  06/06/28