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家族支援金の支給目標達成=今月に入り受給世帯が急増

2006年6月30日(金)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十九日】ルーラ大統領は二十八日、家族支援金を今年末までに一一一〇万世帯に支給する目標を今月に達成したと発表した。
 支給対象世帯は、三カ月後に総選挙を控えた今年六月に約一八〇万世帯増えた。そのうち少なくとも一〇〇万世帯は今年五月まで、連邦政府の他の所得移転プログラムの支給対象者ではなかった。
 六月に受給する世帯が急増したのは、四月に支給対象となる世帯の月収上限を一〇〇レアルから一二〇レアルに引き上げたことや、政府が市役所での支援金登録承認を完了したことによる。
 二〇〇三年十月に同支援金の支給が開始されたときに三六〇万世帯だった支給対象世帯は、〇四年には六五〇万世帯、〇五年には八七〇万世帯と順調に増え、さらに今年に入って増加のペースを上げた。
 社会開発省によると、支援金の支給はバイーア、サンパウロ、ミナス・ジェライス、ペルナンブッコ、セアラー、マラニョンの六州を中心に拡大が進んだ。しかしアマパー州では貧困層三万八六〇〇世帯のうち、二万九〇〇世帯にしか支給されていない。
 支給目標達成の発表を受けた野党は、政府にとって手っ取り早い、「選挙対策」となるプログラムの推進だけに熱心と政府を非難した。自由戦線党(PFL)のボウンハウゼン党首は「政権発足後に盗んだ公金を使えば、さらに多くの人に支給できたのに」と皮肉った。