2006年6月30日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十一日】セックスの解放時代となり、夫婦間の悩みやセックスに関するカウンセリングが広く普及しているが、女性の間で性生活に刺激を与える実技を伝授する新しい手口の商売が密かに人気を博している。
セクシー芸術を唱い文句にストリップ、マッサージ(性感帯を刺激する指圧)、セックスゲーム(セックスショップで販売している道具などを使用したもの)など様々な実技を体得できる。とくに倦怠期を迎えた夫婦に好評で、破局寸前に離婚を回避できたカップルも多い。
客の層は老若男女を問わず多岐にわたっている。恋人のいない若い独身女性もおり、これにより自分自身に自信がもてるという。六十七歳の未亡人もおり、現在二人の恋人にモテモテで幸せな毎日を過ごしている。
サンパウロ市内の草分け的存在の女性三人は口を揃えて自分達のことをセックストレーナーと呼ぶ。そのうちの一人はサンパウロ市内に複数のワークショップを営んでいるが、一九九四年の開業以来、女性の来場者は優に一〇〇万人を超えたという。
女性にとりセックスは禁句ではなく、日用品の買い物をすると同様なものになって浸透していると語っている。実技指導は自宅への出張個人指導もあるが、多くは十数人一組の団体となっている。悩みや問題をクラス内で話すことで、ストレス解消や解決を引き出す糸口になることが好評だという。
三十八歳の結婚歴十三年の主婦はお定まりの倦怠期でうっとうしい毎日を過ごしていたが、実技指導で危機を脱出した。ストリップなどの刺激を夫に与えたのが功を奏した。問題は良いムードを真剣に作り上げるのが肝要だという。これに刺激されて四十二歳の夫も実技指導の門を叩き、今では二人でそれぞれ秘技を披露し合っている。
二十歳の独身女性は恋人がいないが、引っ込み思案なことから指導を受けた。四十人のグループで色々な年代層の話を聞いて社会勉強になり、自分に自信がついた。母親に実技の成果を披露したところ、びっくりして目を丸くしていたという。
六十七歳の未亡人はワークショップの前を行き来したが、思い切って入ったところ、気持ちよく迎えられて一気に気持ちが若返った。下腹部をきたえる実技も教わり、二人の恋人と日替わりで仲睦まじい毎日を過ごしているという。