2006年6月30日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十六日】連邦警察のエリート部隊の中で、特捜シークレット部隊の存在は広く知られていない。この部隊は脱税や汚職を摘発するのが専門で、内偵に長い月日をかけることから表面に現われない。このポストが設置されて今年で十年目の節目を迎えた。
現在隊員は一三三人で、任務の性格上、口ヒゲやカツラをかぶって変装することも多く、別名スパイ軍団と呼ばれている。二〇〇三年からこれまで五七〇人を逮捕して成果を挙げている。
最近では、政財界や著名人が利用するサンパウロ市のDASLUの不正を摘発し、経営者を起訴したことで知られる。マスコミの報道では連警としか発表されないが、実はシークレット部隊のお手柄なのだ。
今年に入り十二カ所の家宅捜査を実施しており、近日中にも大きな手入れを計画している。脱税の決め手が会計帳簿にあることから、捜査の情報が洩れると証拠を隠滅されるので、極秘が大前提になり一番神経を使うという。
二週間後に新たに三十八人の新鋭が部隊に配属となる。彼らはエリート部隊で特別に訓練を受けた卒業生で、とくに帳簿のからくりをみっちりと叩き込まれたプロ達だ。