2006年6月30日(金)
帰伯逃亡デカセギ問題に関して、ついにブラジルの大手放送局レージ・レコール(7ch)が取り上げ、二十九日午前八時五十分ごろ、看板ニュース番組「FALA BRASIL」の中で約一分間にわたって報じた。
「日本で罪を犯して逃げ帰ってくるブラジル人は二十七人から八十六人に急増している」。東京から浜松まで取材に赴いた日系の女性特派員は、そう警告を発した。さらに「ほとんどは盗難や殺人事件」とも報じ、問題の深刻さを示唆した。
放送では、ブラジルとの犯罪人引渡し条約や代理処罰を求めて署名活動を進めている山岡夫妻=湖西市=にインタビュー。妻の理恵さんは「日本に帰ってきて謝ってほしい」などと訴えた。さらに、浜松市で起きたレストラン店主殺害事件の被害者の妻も後ろ姿で出演し、「家族を壊された」と述べた。
同事件後に帰伯しているウンベルト・ハジメ容疑者や、山岡夫妻の娘、理子ちゃんが亡くなった交通事故で、事故の六日後にブラジルに帰国したフジモト・パトリシア容疑者の顔写真が画面いっぱいに映し出された。
この問題がブラジルの大手メディアで大々的に扱われたのは、これが初めて。大きな波紋を呼ぶと予想される。