2006年7月1日(土)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙三十日】ダッタフォーリャ調査会社は二十九日、アウキミン大統領候補が健闘し、支持率を七ポイント上げて二九%に伸ばしたと発表した。大統領候補の支持率調査は二十九日、全国一七七都市で二八二八人に質問し、同日発表した。ルーラ候補は五月の四五%から震幅があったものの、四六%と優勢である。ルーラ候補は有効票で見るなら五四%と、一次投票で当選を決める可能性を保っている。もしも両候補が決選投票に臨んだ場合も、ルーラ五一%に対しアウキミン四〇%で相変わらずルーラ候補が優勢である。
ルーラ候補とアウキミン候補の支持率二極化が判然としてきた。低学歴層では、ルーラ五二%に対しアウキミン二三%。高学歴層では、ルーラ三一%に対しアウキミン四二%。所得別ではDEクラスが、ルーラ五四%に対しアウキミン二〇%。ABクラスが、ルーラ三四%に対しアウキミン三九%。地方別では北東部が、ルーラ六四%に対しアウキミン一七%。南部ではルーラ三〇%に対しアウキミン三七%。最大票田の南東部では、ルーラ三九%に対しアウキミン三四%。
一次投票での全候補支持率は、三番目にエロイザ・エレーナ候補(自由社会党=PSOL)が七%、クリストヴァン・ブアルケ候補(民主労働党=PDT)が一%、以下一%未満がエイマエル候補(キリスト教民主党=PSDC)、ヴァルガス候補(キリスト教社会党=PSC)、ビヴァル候補(自由社会党=PSL)、ピメンタ候補(正統派キリスト教党=PCO)となっている。
アウキミン支持率の上伸は、六月から開始したブラジル民主社会党(PSDB)によるテレビ・ラジオ放送が功を奏したと思われる。同時期労働者党(PT)は、野党自由前線党(PFL)のルーラ政権攻撃への防御だけで、精一杯であったようだ。
絶対投票をしないという拒否票では、ルーラ候補がトップで三一%。続いてエレーナ候補二一%、アウキミン候補一九%、ピメンタ候補一八%、エイマエル候補一七%、ヴァルガス候補一七%、ビヴァル候補一六%、拒否しない一〇%、全員拒否四%、わからない一四%。
拒否票ではエネイアス氏が三五%、ガロチーニョ氏が三三%と高位を占めていたが、大統領候補を断念したので、図らずもルーラ候補が一位に躍り出た。ルーラ候補拒否率の高さは、高学歴、高所得の有権者のルーラ離れを示している。
有権者はルーラ候補を、どのように見ているのか。ルーラ候補の長所は貧乏人の味方が一〇%、謙そん六%、誠実五%、努力家四%、その他二七%、なし一八%、わからない二二%。短所はウソツキが七%、汚職政治家七%、公約破り六%、遊び好き四%、ほら吹き三%、その他二四%、なし一四%、わからない二五%。
アウキミン候補について長所は誠実が六%、努力家五%、良き管理者四%、その他二二%、なし七%、わからない五二%。短所はウソツキが二%、その他一七%、なし一四%、わからない六七%。
政治への関心度は、一九九四年と二〇〇六年を比較すると格段の差がある。カルドーゾ前大統領が当選した十二年前、有権者の三一%は政治に無関心と答えた。現在は無関心が二〇%に減り、八〇%が国家の行く末を見守っている。