2006年7月4日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二日】農業生産者の抱える累積債務が二〇〇六/七年度穀類予想収穫の売上の約半分を占めることが、RCコンサルタント社の調査で明らかとなった。
同社は米、フェイジョン、大豆、トウモロコシなどの収穫による売上が五一〇億レアルに上ると推測する一方、農業生産者の累積債務を二〇〇億から二五〇億レアルと見積もった。
来年も農業生産者らの財政的に苦しい状態はさらに続き、肥料などの投入や作付面積の減少から収穫量の減少につながると同社はみている。〇七年に穀類の作付面積は二・五%、収穫量は五%、前回収穫比で減少し、収穫量は二〇〇四/五年度以降最も少ない一億一三一〇万トンとしている。減少が著しいのは大豆で、予想収穫量四八二〇万トン、前回収穫比九%減。綿は三・六%、トウモロコシは二・九%の減少と予想されている。
収穫量の減少は、中期的にインフレや貿易収支に悪影響を及ぼすことが懸念されている。広範囲消費者物価指数(IPCA)が今年に四・三から四・五%となるなら、来年は五%を超えてもおかしくないと同社はみる。
九七年から〇五年までの間の貿易収支は累計で一〇二三億ドルの黒字だが、農業部門を除くと五二一億ドルの赤字に転落するという。レアル高の抑制や金利の急低下、農業保険の普及や融資基準の緩和、インフラ整備などの対策が求められている。