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「食事に毒を混入する」=刑務官労組=PCCと全面対決へ=サンパウロ州
2006年7月5日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙四日】犯罪組織州都第一コマンド(PCC)がサンパウロ州保安局に新たな宣戦布告をして、刑務所破壊と刑務官殺害を実行に移したのを受けて、軍警および刑務官労組は対決の姿勢を打ち出した。
二十八日から現在までに三人の刑務官と一人の警備員がPCCに襲撃されて犠牲となったことで、同労組は今後も暴動が繰り返されるなら、刑務所に服役している全てのPCCメンバーの食事に毒を混入するという爆弾声明を発表した。
労組代表はPCCの幹部らが収容されているプレジデンテ・ヴェンセスラウ市刑務所を訪れ、幹部らにこの旨通告したと伝えられており、PCCの反応が注目されている。
このほか刑務官らは食事と衛生の最低限の業務以外はすべてストップするという半ストに突入した。これにより囚人らは日光浴と面会(弁護士も含め)が禁止になった上、郵便物や差入を受取ることができなくなった。半ストは無期限だという。
いっぽうで軍警側は刑務所内での暴動による破壊行為に対し、特別機動隊を当てることを決定、武力で鎮圧する。
当局は、五月に発生した警察署などの襲撃事件でPCCは一二二人の死亡者を出したことで、警官との直接対決は得策ではないとして、刑務所関係に標的を代えて当局に揺さぶりをかけるのが狙いだとみている。