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ヴァリグに群がるハイエナ=外国資本制限を詭弁で覆す

2006年7月5日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十四日】ブラジル航空法第一八一条によれば、ブラジルに本店を置き一般乗客を輸送する航空会社の資本金は、八〇%をブラジル人で所有することとなっている。ヴァリグ従業員団は十分に条件を満たしている。
 しかし、民間航空従業員協会(Fentac)が支援したヴォロ社は、二〇〇五年にヴァリグログの経営権を要求した正体不明の会社だ。他にも得体の知れない会社が外国資本枠の二〇%を超えているのに名乗り出ている。
 ヴァリグ航空から航空権だけ買い取ってヴァリグを葬り、ブラジル市場の支配を狙うハイエナ企業はたくさんある。ただ国会が二〇%の歯止め廃止を承認するかどうかが問題だ。ブラジルでは一般乗客の空輸事業は空軍の予備役事業で、軍事行動の延長線と考えられている。
 このような条件下、外国資本への譲渡または条件付譲渡を禁じている。航空法はさらに、外国資本に譲渡したため会社の都合で勝手に欠航を避けるようにしている。空路の利権確保や植民地主義の特異体質、軍政による命令、民族主義など一方的措置による欠航を食い止めるためである。
 世界各国には自国の航空会社があり、同じような資本所有率の制限がある。米国の航空会社は、米国民が最低七五%以上を有するとなっている。航空法一八一条を時代遅れの欠陥法扱いにして買収したのは、運送専門のAbsa社がある。チリ資本だ。
 同法を軽視または無視する企業買収は、グローバルな航空業界の中でも協調的な会社とはいえない。国家主権という観念を持たない会社で、目的のためには詭弁を使って法律を反故にするイカサマ連中である。