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移民百年の歴史をデータ化=醍醐さんが協力よびかける

2006年7月6日(木)

 数年前から企画が練られていた「ブラジル日本移民資料デジタル化プロジェクト」がこのたび、ブラジル日本移民資料データ化グループにより実施されることになった。文献を中心に日本移民資料のデジタル化を進め、図書館など日伯の関係機関に配布、最終的には資料の英訳まで視野に入れた計画だ。支援を求めるため実行委員責任者の醍醐麻沙夫さんと入力担当の高塚ユミさんが来社した。
 二年後に百年を数えるブラジル日本移民。長い歴史の中で、移民たちの喜びや苦労を日本語で綴った文献は多い。一方で、印刷物のみに頼っていた文献というものは年を経つとともに古くなり、失われつつあるのが現状だ。
 そこで、ブラジル日本移民資料データ化グループはブラジル移民、子孫についての歴史・文化・生の営みといった貴重な財産を無駄にしないために、文献資料をデータ化する作業を進めている。
 作家の醍醐麻沙夫さんを中心とした同グループによる移民資料データ化事業は「ブラジル日本移民百周年記念協会」支援事業の一つ。
 同事業は、百周年のロゴマークの使用許可をもらっているが、運営金などは委員会と無関係に運営されているため、個人的に支援をしてくれる人を求めている。
 計画は、二〇〇八年六月をめどに、移民百年の営みを概観できる文献資料(約百冊)のデジタル化を進めるもの。データ化し終えたものは、希望する日本の図書館や大学、ブラジルにおける関係機関などに配布し、誰にでも閲覧、利用してもらえるようにするとしている。最終的には、文献資料の英訳まで視野に入れている。
 すでに宮坂国人財団や他の支援者の協力を受け、活動を始めている。国立国会図書館や横浜移住資料館など、日本側の関係機関も関心を見せているという。
 「このまま放って置くと移民資料がボロボロになって読めなくなってしまいます。主旨に参加していただける方はご連絡ください」と醍醐さんは話している。
 また、出版五十年未満の収集作品については、本人または遺族の了解を希望している。鈴木南樹、佐藤常蔵さんの遺族の連絡先を知っている人を探している。
 連絡は、醍醐さん(11・5588・3104)まで。